第2話 – コロナ襲来、まじかよ。
2021.09.23
まじかよ。本当にそんなことあるの・・・。
2月になり、コロナも現実的に広がりを見せてきているニュースの報道が増えてきました。
こちらはベトナムで粛々とアプリケーションの開発、同時に既存のハードウェアに対してのサーモグラフィーの連携の設計を行い、3月頭には最低でもサンプルとして用意できるようにと動いていました。
本来であれば中国へ依頼して−−−
という部分はあったのですが、2月は春節もあり中国は基本的には工場は全部休み。
僕らのパートナーさんも一部しか働いていなかったので、呉と僕と呉のパートナーのKに色々と依頼をしていました。
当時はまだ会社ではなく、ただの集まりでした。
実際には、このタイミングでシリコンバレーに行くということに賛同した10年来の友人の松田が参画。
どちらかというと僕がメインで作っているアルゴリズムの開発の補助として参画してもらいました。
同時にそちらの開発には、これまた10年以上の付き合いの開発パートナーの遠藤も参画してくれていました。
この頃、彼らにまさかこのマシンのアプリケーションや顔認証サーバーを開発する流れは想定していなかったと思います。
ここからは、マーケットと向き合う時間。
そもそも私は、まずモノを作って、人に見せる。
そして反応を見てからビジネスの展開を考えるのが常です。
例えば、昔発明した飛びッシュなんかもまずは作ったりといって、マーケットとして反応が良かったから量産体制を構築しました。
マーケットと向き合う作業において、一番大事にしているのは、僕のことを良く思っていない人のネガティブなコメントと僕のことを好きでいるだろう人のネガティブなコメントです。
僕の中では、僕のことを良く思っていない人からのネガティブなコメントは結構チャンスありだなと思っていて、大体そういう人は僕に対して「何か言いたい」w
ある意味好きなのかなといつも誤解するのですが。
あとは僕のファンのネガティブコメント。
この場合は失敗して欲しくないというところからリスク偏重になりがちなんだよね。ってのを理解しつつ。
お金を稼ぎたい人の話、新しいモノが好きな人の話、未来が見えていると豪語する人の話、ブローカーさん、実際に利用する人の話、と聞いていくと
プロダクトにおけるMVP(最低限の機能をもった製品)のイメージが湧く。
で、結果わかったこととして。
「体温が測定できて顔認証することができれば、コロナの可能性がある人をドアの前や入り口でブロックできる」
それが欲しい。
目的としては、それがあることによる一般の人の入場への恐怖。
いわゆる、調子悪いなと思った人がいたら、逆にあそこの体温計で高い表示が出たらまずいから休んでおこうと自ら健康状態を意識するようになる。
結果的に、事前にユーザー自ら調子が悪い場合は外に出なくなる。
同時に、ユーザーからすれば安心安全の対策をしているというように見える。
結果、健康だと認識できている人が安心して来場できる。
先の先を取る事によって、後手にならないってこと。
どうしてもこの手の類は政府や世の中の流れの後の「先をとる戦い」になるのは嫌だったので僕らなりの戦略として、上記のようなことを意識可能な顧客を想定してマーケティングを行ったと考えてもらえれば幸いです!
あとは、当時は顔をかざすと体温測定するというものが世の中に存在しなかったので、最先端っぽく見えれば良い。
という流れでした。
実際に3月中に地元静岡で少しづつ起こっていたのは、朝、会社の入り口で体温を測定し、名前を書くという作業での体温測定渋滞でした。
同時に当時都内のシェアオフィス等でも外部からの入場者に対して、氏名記入と体温測定結果を書き込むという業務が発生していました。
そもそも体温測定というと医療機器となってしまうので、会社としては体温測定機器というわけではなくサーモグラフィー、つまりあくまで表面温度測定というところまでだったらできたのでそこをゴール設定としました。
体温測定となると、いろんな審査、申請、厚労省との調整含め、売るまでに1年以上かかってしまう。
それでは社会で困っている人達にプロダクトが提供できない。
そんな流れの中で3月末くらいまでにプロダクトが開発できないかと3月から約1週間でサンプルを作成。
それが届いたのが、2020年3月20日でした。
アプリケーション自体はとりあえず英語で動作確認できたらリリースしても問題ないのと、通信系の機能はアップデート対応で行っていくという、いわゆるテスラ方式。
完成していないけど、最低限の機能が動くものをまず展開することが初期バージョンの目的でした。
それを十分に達成しているということで、広告及びチラシなどを作成し始めました。
これまでの小生のいろんなお付き合いがあったのと、そもそものまだ未完成段階だったので、それを理解して利用してくれるユーザーに声かけをしたところ、数社が上がってきました。
急ピッチでチラシ的なものを用意して、販売してくれる、もしくは購入したいと思っている方々へと展開を始めました。
そのタイミングで同時にコロナ助成金という補助金的なものが利用できるのではないかという話が行政書士の方から連絡があったり。
バタバタと売れるための、売るための体制を整える形となりました。
ちなみに当時販売のタイミングでいたメンバーは3名w
というか、そもそも100台程度売れたら良いよね。
という流れだったからまぁそれで良かったのですが……。